我々の育児は始まったばかりだ〜出産レポ⑨

起き抜け豆大福

朝起きると、目の前に横向きにくちゃっとした我が子の顔があった。自分の手を頰の下に敷いている。これが猛烈に可愛い。うつ伏せになってなかったので良かったが、窒息には気を付けないといけない。

退院指導

明日が退院となるので、集団で退院指導を受けた。他の方もみんな眠そうである。産褥期の過ごし方や健診の予定について助産師さんに教わる。
指導が終わると、我が子をナースステーションに迎えに行く。セキュリティ上、預かりの子たちは部屋の奥の方にいて、顔もこちらを向いてなくてよく見えない。あのほっぺたがぽちゃっとした子だろうか…と予想を立てていたら、全然違った。母としてまだまだである。
センターのスタッフさんが「やっぱり朝昼はすごいわね〜みんなとっても静かだったワ!」と言っていた。今晩は嫌な予感しかしない。

最後の診察

この日に切開の傷の抜糸があった。痛みが引いてきて油断しすぎてしまったようで、思ったより抜糸が痛すぎて血の気が引いてしまった。ふらついている私を見たスタッフさんが、少し椅子に座って休憩するように声をかけてくださった。ありがたい。

おじいちゃんおばあちゃん、再来

私の実家の父母がまたやってきた。明日退院して里帰りをするというのに、張り切りすぎである。なんなら昨日来た弟も一緒にやってきた。「はい、これもう使わないから姉ちゃんに」と、出産前後の母子に関わる学術書をくれた。とてもシブい差し入れだった。パパと読むたまひよやゼクシィBabyでは補えない知識欲を満たしてくれそうな本である。弟は昨年度から看護師として働いているのだ。お疲れちゃんである。

はじめてのミルクづくり

某社の営業の方が来て、ミルクを作る体験をさせてくれた。1さじ20mlなので、100ml作るのに5さじの粉を入れる。なるほど、これは寝ぼけていると何回入れたか分からなくなるというのも頷ける。2〜3さじ程度の話だと思っていたので、やってみないと分からないものだと感じた。

やっぱり寝なかった

この日のミルクは40ml。でも、やっぱり飲ませてもなかなか寝なかった。そして、大からのオムツをすり替えた矢先に小、そこからの更に大という応酬を受け、初心者には鬼のようにに感じた。やっと寝たのは午前4時。2日目よりマシかと思いきや、時々覚醒するので戦々恐々としていた。
産まれてからたった数日だが、ももちゃんはたくさんの表情を見せてくれた。ぐっすり寝ているときのすました顔、げっぷをさせるときの力の抜けたおにぎり顔、添い乳後限定の豆大福、どれも愛しい娘の顔で、これからの成長が楽しみになった。

そして退院へ

自分の書類のミスで退院までにメチャメチャ時間がかかったため、その時間を有効活用して写真を撮る。セレモニードレスのひらひらの帽子が可愛い。やっと退院手続きが済み、車へと移動する。「人生初めてのエレベーターだね」「生まれて初めてのお外だね、寒いね」と、娘の人生初を一つ一つ噛み締めて歩いた。人生初のチャイルドシートは、超ギャン泣き。会計を済ませる間も一切泣かなかったのに。里帰り先の私の実家への道中はすやすやと眠っていたが、私は隣で恐々と首を支えていた。
実家に着くと、両親が迎えてくれた。初孫に夢中になっている隙にスギ薬局へオムツを買いに行き、その後、ちょっといいところの仕出し弁当をご馳走してもらった。「お祝いだからね」と、私よりも張り切っている両親なのであった。

育児の始まり

これで出産~入院~退院のレポはおしまい。最後の方はぐだぐだになってしまったが、あれからもう3ヶ月以上経つのだ。善は急げ、鉄は熱いうちに打て、ブログも熱いうちに急いで書かなければならない
今回のタイトル、語呂がいいので「育児は続くよどこまでも」にしようと思ったが、よく考えてみるとどこまでも続かない。きっと子どもが家にいるのは20年程度のことで、子が側にいる時間は今まで自分が生きてきた時間より短いのだ。子どもが自立するころには、私も50歳近くになっていると思う。自分の好きなことに取り組みつつも、家族とのかけがえのない時間を大切に生きていきたい。

 

 

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