陣痛時の入浴はお産を早めるのか〜出産レポ③

あらすじ

まだ見ぬ娘の粋な計らいによりマストな用事を全て完了した私。草木も眠るウシミツ・アワー、午前2時半に床に就いたのであった。ちなみに「丑三つ時」は午前2時~2時30分を表す言葉なので、ドンピシャである。恥ずかしながら今までざっくりと午前1時から3時ごろだと思っていたので、また一つ賢くなった。

何事もタイミングが肝心

39週6日。
あと1日で出産予定日というところだ。
正月が明け、主人は会社へ。家には私一人なので、少し心細い。

8:39、突然強い生理痛のような下腹部痛が起きる。妊娠期間に感じたことのない痛みが広がり、2分ほどで引いていった。17〜20分間隔で何度か繰り返したので、陣痛を疑う。陣痛は一定の間隔で来て、必ず引く時間がある。逆に、痛みが続く場合は異常の可能性があるので、産院に連絡が必要だ。
陣痛が来るまで、その痛みの想像がつかなかった。お得意の検索をかけても「腰が痛む」「生理痛のよう」という答えしかないのであてにならず、「陣痛が来ても分からないんじゃないか」と心配だった。前駆陣痛のように途中で痛みが引いて出産に繋がらないパターンもあるので、予定日間近になって、出勤した主人を呼び戻すタイミングなどに不安を感じていた。
実際は激しい胎動や卵膜剥離の嫌な感じとは違う、妊娠期間中に感じたことのない痛みだった。「もしかして陣痛かしら…」と考えていると、なんとここで主人が会社へ向かう電車が止まってしまい、休みを取って帰宅するという神イベントが発生する。予め陣痛タクシーは登録してあったが、このイベントがなければ、最悪自宅で破水してパニックになっていたかもしれない。帰宅するなり部屋着に着替えて布団に潜り込む主人を叩き起こし、部屋の整頓と身支度を始めるのだった。

スカイウォーカーとなれ

※全スターウォーズファンの皆様、ごめんなさい。
5分おきにやってくる陣痛の波。陣痛で呼吸が乱れると、パニックになってしまったり、痛みを強く感じてしまうことがあるそうだ。そういった状況を避けるために、普通の生理痛レベルの痛みのときから呼吸を乱さない練習をした。呼吸は吐く方が重要である。吐くことを意識することで、しっかり酸素が入ってくる。また、目を開けることも大切だ。目を閉じてしまうと、痛みに集中してしまったり、変な力が入ってしまうらしい。
フーっと息をしっかりと吐き、スーっとたっぷり吸う。これは赤ちゃんに酸素を届けるためにも重要である。
フー、スー、フー、スー…

「これ、スカイウォーカーじゃない?」

気づいてしまった。ちなみに8作目のラストのルークを指して言っている。フォースと一体となるような息遣い。フー、スー、フー、スー…これはもう、スカイウォーカーなのではないのか。そして、私はもう一つのことに気づいた。

「そういえばルークって目閉じてたね」

妊婦は目を閉じてはならない。私はスカイウォーカーではなかった。スターウォーズのにわかファンである。

最後のお風呂

「うわ〜、来たわ〜」と言いながらも、目を見開いて呼吸を落ち着かせ、フースー言いながら正にスカイウォーカー(結局その後も使い続けた)となっている私に「お風呂入るんじゃないの?」と問いかける主人。「行くのは陣痛の合間だわ!バカなの!」と、痛みの苛立ちからつい暴言を吐いてしまった。バカは言い過ぎだった。申し訳ない。この日のMAX暴言がこれなので、どうか許してほしい。痛みの引きを見計らって、超高速でシャワーを浴びる。計算上では15分は空くので、シャンプー→コンディショナー→身体→洗顔でフィニッシュのシンプルな工程は余裕で完了するはず。関係ないが、私は腕を後ろに回して長いボディタオルでワシワシと背中をこするのが大好きである。気をつけないと洗いすぎになってしまうので注意したいところだ。入院したら、次いつ身体を流せるか分からないと思い、連日「これが最後の風呂かもしれない」という覚悟をもってワシワシしていたが、改めて「最後の風呂」として心の準備をすることができた気がする。いざ出陣である。
※破水した場合、入浴・シャワーは禁忌なので注意

突然の5分間隔

朝、「陣痛かも?」と感じてから、ゼクシィBabyの陣痛カウンターを利用して陣痛の間隔を計っていた。大変便利なので、出産を控えている方には是非活用していただきたい。下のスクリーンショットは、実際の記録である。

十数分の間隔で陣痛が来ているのがよくわかる。そして、シャワーを浴びた後の記録も見ていただきたい。

じわじわと間隔が短くなるはずが、急に5分間隔でやってくる陣痛。初産なので、病院には10分おきになったら電話をして指示を仰ぐように言われている。10分おきをすっ飛ばして5分。焦りを感じつつも、そのまま1時間様子をみた。というのも、陣痛あるあるとして、電話をしてももう少し待つように言われたり、病院に行っても「まだまだだから一旦帰宅」と言われてしまうパターンがあるからだ。「5分間隔で1時間続いていますよ」というアピールをしっかりして、一発で入院をしたかったので、しばらく辛抱してから電話することにした。
外来に電話をかけると、平日日中なのに何度かけても繋がらずに苛立ちMAX。止むを得ず土日夜間向けの病棟にかけて状況を説明すると、「5分間隔ね…一度来てもらってもいいですけど帰ってもらうこともありますよ…」というように言われ、「5分間隔でもこんな微妙な感じの対応なのね…」と少ししょんぼりした。
まだまだ余裕の痛み。しかし陣痛の間隔は5分を切っている。とりあえず一度診察をしてもらうことにした我々は、道中でメルカリの商品と寒中見舞いを投函し、コンビニでお昼ご飯を買って病院へ向かうのであった。(私はツナマヨの手巻き)

 

 

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